4月
20th 2007
いよいよ開業日:診療スタート!:前編(第48話)

Posted under 新規開業医の悲しい物語

9時5分頃、早速、自動ドアが開いた。

「こんに…ちは。」

花屋さんだった。開院祝の花を届けに来てくれた。

9時10分頃、2回目のドアが開いた。今度こそ患者さんだ!荷物を持っていない!

「こんに…ちは。」

またまた花屋さんだった。大きな花だったので、廊下に置いて入ってきたので手ぶらだった訳だ。

手に持っている「伝票」が「健康保険証」に見えてしまった…。情けない…。

9時半頃、3回目のドアが開いた。今度こそ…!!

「こんに…ちは。何だ、何しに来たんだよ!」

家内だった。子供が学校に行った後、心配して見に来たらしい。
こちらとしては、何か恥ずかしいところを見られたようで、つい突っかかってしまった。

「…、ごめんなさい。頑張ってね。」

そう言い残して中に入らずに帰っていった。

その様子を見ていた看護師の岡野さんが、「先生、それは余りにもヒドくないですか?
奥様が心配して来られたのに追い返すなんて…」

とたまりかねた様子で詰め寄ってきた。

「ウチのことなんだから、アナタには関係ないだろ?いいから仕事して!」

「患者さんもいないのに何の仕事をすればいいんですか?私は看護師ですよ!」

「…。」

「それに…、先生は何をそんなにイライラしてるんですか!」

「アナタには言っても分からないよ!今日の日を私はどんな思いで迎えたか…!」

「だからって、周囲に不機嫌をまき散らしていいというものじゃないでしょう!」

「誰がまき散らしてるんだ!」

とうとう、お互い、感情をむき出しにして口論となってしまった。

初日から何をやってるんだか…。

明日へ続く・・・

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