Posted under 新規開業医の悲しい物語
「勝手にしろ!」と激高している親父だが、ほとぼりが冷めたら話が出来るだろうと考えていた。
しかし、今回の怒り様は尋常ではなかった。
その理由を後ほど母親から聞いたのだが、親父は、自分が持っている土地(現在は更地)で開業するものとばかり思っていたらしく、いつ相談に来るか待っていたらしい。
親父なりに息子の独立が嬉しくて、知り合いの建築業者等にも「息子が開業するんで、その節は宜しく!」などと、あちこちに声を掛けていたそうだ。
当然、患者になるであろう“ご近所さん”へも、それはそれは丁寧に挨拶していたとのこと。
それを、何の相談もなしに、車で20分もかかる駅前ビルに決めたので、親父の面目は丸潰れ。それよりも、人生の一大事に何の相談もされなかったのが淋しいのだろう。
いずれにせよ、最初から自分で何も考えずに、“人任せ”で進めてきたツケが回ってきた形だ。
話の進め方として、「お任せします」ではなく、ビルテナント・一戸建・都心・郊外等、各開業立地におけるそれぞれの特徴を十分に説明してもらい、それをしっかり把握した上で、家内や両親と話をするべきだった。
今から考えれば、当たり前の話だ。
何故、開業に関しては、「人にお願いしなければ出来ない」と最初から決め付けてかかったのだろうか?
いや、お願いしなければいけないということには変わりないが、何故、自分で考えたり、判断することを放棄してしまっているのか?
佐川氏との最初の面談で、矢継ぎ早に質問をされたことから、すっかり「自分には無理」と自信をなくしてしまっていたのかも知れない。
結局、家内にも、親父にも協力を得る事が出来ず、開業における自己資金は400万円と決まった。かき集めると600万円近くはあったが、さすがに無一文になるのも怖く、多少のストック残したいという思いの結果だ。
残り4,600万円は借金することになるが、急に怖くなってきた…。毎月いくら返済しなければいけないのか?
早速、佐川氏に連絡することにした。
「自己資金は、あの…、よ、400万円でお願いします。」
「そうですか…、わかりました。それでは銀行を紹介します。」
電話の様子だと、大したことはなさそうだ。
今から考えると、大変なのは返済する本人だけで、紹介する側は痛くも痒くもないので当然と言えば当然だ。
明日に続く・・・